海外の出産祝い事情
日本では、知人や友人に赤ちゃんが誕生した際の出産祝いとして、自分で選んだベビー用品や子供服、または現金を出産祝いとして渡す習慣があります。出産祝いに限らず、様々なお祝い事や心付け、また弔事に至っても、日本では現金を贈る習慣があります。これは日本独自の習慣なのでしょうか?
主人のお姉さんは国際結婚をしています。私達の結婚が決まった時には大変喜んでくれ、何かお祝いを贈らせて欲しいと言われました。とは言われても即答出来るはずもなく、正直なところ現金で頂けたら嬉しいのになあ・・・と思ったほどでした。
しかし、お祝いの気持ちを現金という形で表す事に対して、大変疑問を抱いている、お姉さんの旦那さま。
やはり日本独特の習慣のようです。結局の所、新居で使用する為の冷蔵庫を買って頂きましたが、お姉さんが一人で帰国した時に一緒に買いにいくはずでしたが、時間的には不可能だった為、結局のところ現金で頂戴しました。しかしお姉さんは。くれぐれも旦那様には現金でもらった事を内密にして欲しいと言われました。習慣の違いを生で感じた出来事でした。
欧米では出産前のパーティ形式で!
またこんな事も聞いた事があります。欧米ではベビーシャワーと呼ばれる習慣があります。これは一言で言えば、「出産前祝いパーティ」です。
出産を控えた夫婦やカップルは出産を控えた頃にベビー用品の専門店などに出向き、自分達が出産祝いとして贈って欲しい物を選び、リストアップします。そして出産祝いを贈りたい友人や知人は、リストアップされた物の中から、自分の好みや予算にあった物を選び出産祝いとして贈るという、何とも合理的なシステムです。
日本との一番の違いは出産前にお祝いを贈るという事です。出産前にベビーシャワーと呼ばれるパーティを開き、持ち寄った祝いの品がまるでシャワーのように降り注ぐといった、赤ちゃんが無事に誕生するように、友人たちが激励をする素敵なイベントです。
一方、日本の出産祝い
日本では、出産後に友人や知人が出産祝いにかけつけてくれますが、正直言って産後の妊婦は精神的にも体力的にも疲れが溜まっています。しかし誕生した我が子の顔をひと目見たいと言われたら断れませんよね・・・。退院後は本格的な赤ちゃんのお世話が始まりますので、せめて入院中だけでもゆっくり休みたいというのが本音です。
実際に私が出産を経験した時もそうでした。長時間に及んだ出産を終えたにも関わらず、その晩は興奮冷めやらず一睡も出来ず、あくる日からは助産師による母乳指導や沐浴指導など、何かと予定がぎっしり。何もない時間に休息を!と思った矢先に、出産祝いに駆けつけてくれた親類や友人たち。身内なら多少わがままも言え、早めに引き上げてもらうようにもしましたが、遠方から来られた方や、仕事関係の人などではそうもいかず、自分の笑顔が引きつっていないか終始気になったものでした。 |
病室は6人部屋でしたが、同じ病室の方でご主人のご両親が毎日夕方にやってきて、面会時間の終わる時間まで約二時間滞在する為、全く休めないと嘆いてる方がいらっしゃったのを覚えています。初孫の誕生を喜んでおられるのでしょうけど、少々行き過ぎた行動かと思われます。
こんな感じで私たち日本人は、自分の意思を表に出さない傾向が強い為、出産を終えた女性の身体も心も休ませる事が出来る点では、欧米の習慣もとても良いと思います。しかし万が一(死産などの悲しい結果)を考えると、やはり出産祝いは産後、母子共に健康であるかを知った上で行うのが良いでしょう。