出産祝いで現金を渡すときの上手な渡し方は?
出産祝いとして、お金や金券を贈って子どものために使ってもらうということがあります。親しい友人や同僚等ですとあまりないかもしれませんが、親戚や遠くに住む友人などの場合は、お金や金券の方が届けやすく、希望通りに使ってもらうことで出産祝いとして役に立つものを贈ることができるからということがあるからです。しかし、出産祝いでお金を渡す場合にも、それなりのマナーがありますから、そこはしっかりと踏まえるようにしましょう。
多すぎる?少なすぎ?現金はいくらが相場?
まず、出産祝いとして贈る金額についてですが、地域や関係性よっても異なるので、他に出産祝いをお金であげる人と相談をしたりして、金額を合わせておくとよいでしょう。
贈る方が20代から30代くらいの場合
目安としては以下のような金額になります。
- 兄弟や姉妹に出産祝いを贈る場合には、おおよそ10,000円
- 友人に贈る場合には、5,000円
- 親せきに贈る場合は、5,000円
- 同僚に贈る場合は、5,000円
多少金額が前後することはあってもかまいませんが、4や9といった、赤ちゃんの誕生にはふさわしくない縁起の悪い数字がつく金額にすることだけは、絶対に避けるようにしましょう。
そして出産祝いを贈る場合には、おめでたいことですので紅白の水引の付いた祝儀袋を使います。そして、出産は何度あってもおめでたいことですから、何度でも結びなおせるという意味がある蝶結びの水引を使うようにしましょう。また、表書きは「御出産御祝い」とするか、「御安産御祝い」と書いてあるものを選びます。なお、出産祝いは事前にわかっていることですので、出産祝いに使うお札は新札を用意するようにします。
出産祝いは、お金であったとしても品物であったとしても、贈るタイミングとしては、お母さんと赤ちゃんが退院してきてから、2から3週間前後の頃に贈るようにします。その頃ですと、赤ちゃんとお母さんの生活も落ち着いてきていますし、また、たいていの場合は産後約1ヶ月の頃に、お宮参りをします。
そしてお宮参りの時期と前後して、出産祝いを贈った方に、そのお返しとして出産内祝いが届けられます。ですから、出産祝いを1か月以上過ぎて贈ると、またあらためて赤ちゃんを産んだばかりのお母さんが出産内祝いを準備しなければならなくなってしまいますので、なるべく出産内祝いの負担も軽減できるよう、出産祝いは産後1ヶ月を目安に、それより前に贈るというのが暗黙の了解のマナーとなっています。
現金と一緒にメッセージを添えておくとGood!
また、出産祝いをお金で送る方には、ぜひお祝いメッセージを添えたり送り状をつけたりすることをお勧めします。
本来なら、自宅や里帰り先などにお伺いして、お祝いの気持ちとともに出産祝いを届けてくるものですが、家が遠く離れていたり、お母さんが一人で赤ちゃんを世話していてお手伝いがなかったりする場合など、お邪魔することが負担になることが予想される場合には、郵送するということもあります。
今は祝儀袋であっても、現金書留で郵送できますから、失礼だということはありません。むしろ、郵送で出産祝いを贈るということよりも、出産祝いを顔を見ずに渡すのだから、出産祝いのメッセージカード等を添えない方が失礼になることもあります。
まして、目上の方だったり上司のお子さんだったりと、社会的にお世話になっている方や助けてもらっている方に対して、出産祝いを品もしくはお金だけ渡すというのは、とても失礼なことです。「おめでとうございます」という言葉を添えて、贈るようにしましょう。
出産祝いで送るカードの文面としては、目上の方などには、それなりの手紙に書き方を踏まえた書き方にする必要があります。
それは、まずは前文で時候の挨拶などをした後、ご出産おめでとうございます、というお祝いの言葉を書きます。そして、赤ちゃんを無事出産できたこと、また赤ちゃんに対する喜びなどを書くようにしましょう。くれぐれも、子育ては大変だとか、子育てはつらいなどというお母さんが不安になったり心配になったりするようなことは書かないようにしなければなりません。
また「切る」「終わる」「死ぬ」「絶える」などといった、縁起の悪い言葉は、絶対に使わないようにしなければなりません。そして最後に、赤ちゃんの成長を祈る言葉と、一家の繁栄を望む言葉で結び、終わりとします。なお、出産祝いを贈るときにまだ赤ちゃんの名前がわからない場合は、「お子様」もしくは「あかちゃん」と呼ぶこととします。とはいっても、親しい間柄の方では、文面を形式通りにしてしまうと、お祝いの気持ちが伝わらず、逆に形式として贈っている印象を与えます。注意しましょう。